教育現場における、コンテンツ再利用・マルチメディア対応

通信教育や学習塾、教材出版社などの教育サービス企業では、来るべきICT教育サービスへの準備が進んでおり、教室で使用するプリント教材や出版物としての紙の教材は提供しながらも、新たな学習ニーズに対応するため電子化されています。
マニュアル作成プラットフォーム「PMX」は、タブレットによるアダプティブ・ラーニングの提供や、動画や音声といったマルチメディアコンテンツを使った遠隔授業など、紙だけではなくデジタルコンテンツの即時配信も実現するシステムです。

eラーニング/脱DTP・Web展開・・・●デジタル教材●プリント・副教材●問題集・学習参考書●定期刊行物●加除式書籍

通信教育サービスにおける、タブレット向けアダプティブ・ラーニング教材

通信教育サービス企業は、新しい学びのスタイルによる通信教育サービスを展開しています。あらかじめ設定されたカリキュラムや問題に決められた順番で取り組むのではなく、1人ひとりの理解度に応じて最適化された問題・解説に取り組む「アダプティブ・ラーニング」がその代表例です。

このような新しい教育サービスに対応するためには、従来の紙による教材の制作環境では十分とは言えません。これらのデジタル教材コンテンツは、最新のWeb技術を駆使して、内容理解・問題演習・添削指導まで一連の流れをすべてタブレットで完結可能なインタラクティブ(対話)形式で提供されます。

しかし、MS WordやInDesign等のDTPツールで作られた教材データはページ毎に作成されているため、デジタル教材に流用するためには一から作り直す必要があり、デジタル教材コンテンツをタイムリーに提供するための再利用性はほとんどありません。

そこでポイントとなるのは「デジタルコンテンツのデータベース化による再利用の促進」です。コンテンツをデータベースで管理、配信する仕組みを構築するにあたり、最適なデータ形式は、以下の要件を満たすXMLが最適であると言われています。

  • 汎用的で拡張性が高いデータフォーマットである事
  • HTML5やEPUB等のWeb技術との親和性が高い事
  • 構造化されたコンテンツが自由に組み合わせ可能である事
  • メタ情報で教科や年次などが分類できる事
  • 自動組版システムとの連携が容易である事

学習塾における、音声とミニテストによる教材コンテンツ(英語・理科)

中学生や高校生を対象とした学習塾は、在校生の自宅学習をサポートするサービスとして、タブレット端末を配布し、マイページ上で復習できるオンライン教材コンテンツを提供しています。そこで提供される教材コンテンツは、紙のプリントや副教材として配布されるテキストをベースにしながらも、学習効果をあげるための様々な付加価値が付けられています。

例えば、英語の長文読解問題は、音声再生機能による発音の確認を行う機能を提供、各単元の最後に実施する確認テストは、インタラクティブなクイズ形式で提供しています。また、化学や物理など、動作原理の解説を必要とするコンテンツには、動画やアニメーションを組み込むことで、豊かな表現力で生徒の理解を促進する工夫が施されています。

このようなWebサイトで提供される教材コンテンツの多くはDTPデータを再利用する形で作られますが、文字データを抜き出し、音声や動画はアーカイブデータから一部分を切り取るといった作業は全て手作業であり、それなりのコストもかかります。さらに、コンテンツを管理・分類し、組み合わせるためには問題毎にメタデータを手作業で付与する必要があります。

通信教育サービスの課題解決と同様に、これらの教材コンテンツとメタデータをXML化し、データベースで一元管理することにより、再利用や編集業務を効率化・省力化することができます。

教材コンテンツの管理に、マニュアル作成システム「PMX」が向いている理由

教材コンテンツは、科目毎にコンテンツの特長や表現形式が異なり、データベース化する際のデータ形式の選定が、非常に重要なポイントとなります。

例えば、数学や物理では、必ず「数式」が含まれます。印刷物の制作だけに限定すると、数式は専用ソフトやDTPソフトを使ってTex(テフ)形式やJPEG、PNGなどの画像データで作成~保存をすれば十分でした。しかし、Webコンテンツに流用する際には再度加工をしなければいけませんし、元データに修正が入る都度、Webの画像も再作成~差し替え作業が発生します。

これを解決したのが、MathMLというXML形式の数式フォーマットです。MathMLは、W3Cで標準化された数式をあらわすXML規格で、最新版のバージョン3.0では表現力が増し、Webコンテンツと印刷物両方への展開が可能となりました。

MathMLのイメージ図

また、国語の教材コンテンツは必ず「縦書き」で表現されます。このような縦書きは、従来のWeb技術では表現力が乏しく、縦書き部分のコンテンツを画像化することにより回避していました。しかし近年、スタイルシート(CSS)を活用したブラウザの縦書き対応が進み、ワンソース・マルチユースによるブラウザと自動組版での縦書き表現が実現しました。

このようにXMLやHTML、さらにはCSS、JavaScriptなどのWeb技術の進歩により、教材コンテンツのデータベース化は実用段階を迎えたと言えます。

マニュアル作成システム「PMX」は、従来の紙面による教材の提供とデジタル教材を同時に提供するためのコンテンツを、XMLデータベースの柔軟性と拡張性、Webとの親和性の高さにより、目的に合わせて最適なメディアで配信する機能を備えています。XMLベースのMathMLで作成された数式データなども、変換・加工することなく紙面とWebの両方にそのまま活用することができます。また、PDFやHTML、MS Wordへの出力は全てスタイルシートを使用するため、縦書き表現の微調整は、ユーザ側でスタイルシートを修正して差替えるのみで実現できます。

マニュアル作成システム「PMX」は、タブレットを始めとしたデジタル教材コンテンツだけでなく、自動組版エンジンによる印刷用のPDF出力にも対応した国産のコンテンツ管理システムです。

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