DTPデータ(InDesign)からDITA(FrameMaker)へのデータ移行

DTP(Desktop Publishing)による出版物の制作

雑誌、新聞、漫画、ポスター、チラシ、説明書など多くの出版物が日常生活に関わっていますが、それらを制作する方法として、PCなどを使って行うDTP(Desktop Publishing)が現在は一般的です。時代と共に紙から電子機器へと媒体は変わってきていますが、出版物はビジネス用途をはじめ、娯楽や宣伝などの情報を共有するための手段であり、これらを同じ品質で大量に生産、配信することが求められます。その中でも、製品と一緒に必ずついてくるマニュアル(取扱説明書)。こちらもDTPで作られることが多い印刷物のうちの一つです。

実際にDTPでマニュアルが作成される場合、複数ページに文字や画像などを一定のルールで配置していくことが多いため、一般的にAdobe InDesignが使用されることがほとんどです。ポスターやスーパーのチラシなど一枚物は、Adobe Illustratorで作成されることが多いのですが、複数ページの編集やデザインなどのページ物をDTPで作成する場合はAdobe InDesignの方が向いています。

DTPとは異なる、Adobe FrameMaker導入のメリット

Adobe InDesignはページレイアウトソフトですので、冊子などのページを作成した後、各ページの共通部分の修正なども楽にできるのですが、あくまでツールの最終目的が紙媒体を中心とした出版物の作成になります。したがって、頻繁に内容の更新・修正が行われる改訂は手作業で行う必要があり、経験とカンが求められる作業となるので、どうしても担当者による品質のばらつきや、ヌケモレなどは避けられません。特にマニュアル(取扱説明書)において、異なる製品でよく出てくる

  • 「10ページ目の部分は内容が同じなので、見出しのみを変更すれば共通化できる」
  • 「5~10ページの5ページ分は、片方の製品のみ新規の8ページのコンテンツに差し替える」
  • 「ページずれが起きるので、10ページ目の共有化した部分も含め、それ以降のページは手作業でずらす」

といった作業をDTP系のソフトウェアで行う場合、バージョン管理(版管理)や修正履歴の管理は難しく手作業が増えます。そのようなドキュメント(構造化ドキュメント)は、技術情報を制作・発行・配布するためのXMLに基づいたアーキテクチャであるDITA(Darwin Information Typing Architecture)と、DTPソフトですがXML対応に強い、Adobe FrameMakerを組み合わせることで、それらの管理、作業の効率化が可能です。

Adobe FrameMakerとDITAを組み合せた場合、ページの構成をしっかりと構成しておけば、DITAMAP(部品化されたコンテンツ単位である、トピックを束ねる役割を有するもの)で各トピックの情報を集めたブックのような形式で管理が行えます。また、XMLやDITAの実装知識が必要になりますが、例えばDITAVALと呼ばれるファイルを用いると、製品Aの場合はこの文章を表示する、製品Bの場合はこの文章を表示しない、という分岐設定を行うことができます

DTPデータ(InDesign)からDITA(FrameMaker)へ移行した事例

かねてよりXML技術を得意とするサイバーテックでは、様々なドキュメントのDITA化(DITA変換)サービスをITアウトソーシングという形で広く実施しています。先日、セブITアウトソーシングセンターでは、Adobe InDesignで作成したDTPのマニュアルを、DITA形式でAdobe FrameMakerに以下のような流れで移行しました。ベースとなるマニュアルが英語であったこともあり、作業は非常にスムーズに進行しました。

  • Illustratorファイル、出力されたPDFファイル、制作に使用した画像一式を取得
  • DITAMAPの編集
  • DITAVALの編集
  • 各ページの作成
  • PDFファイルで出力
  • レイアウト、本文のチェック

FrameMakerは敷居が高いとお考えの方には、エディタ付きCMS「Publish MakerX」

Adobe FrameMakerは、構造化、非構造化ドキュメントとグループ作業を得意としますので、マニュアルやトリセツだけではなく、トレーニング教材、オンラインヘルプなどの、ページ物といわれる制作物にも相性が合います。専門的な知識は必要となりますが、Adobe FrameMaker は、ワードプロセッサの操作性や XML の機能、企業向けのコンテンツ作成や出版に最適化されています。テンプレートをベースとした 視覚的な環境が使用でき、PDF、HTML、SGML、XML などの出力ができます。

一方、Adobe FrameMakerに限らず企業向けのツールは、機能面が高い分、使いこなすためには相当のスキルが必要です。基本的な操作説明レベルであれば書籍やネット上の情報で十分かと思いますが、具体的に目の前のコンテンツをAdobe FrameMakerを使ってばりばり改訂できるように準備(データ移行)をする事は、スキルが求められますので、それだけ手間がかかります。そのようなノウハウに関しても、セブITアウトソーシングセンターでは従業員が英語を理解できるため、英語で情報を探す事が可能であり、様々な情報を取得することができます。むろん海外オフショア価格でデータ移行を行うことができるため、低コストで実現することが可能です。

ただ、ちょっとAdobe FrameMakerは使いずらいかも、といった場合、ITアウトソーシングとは別にサイバーテックではWebブログへの投稿と同じような感覚で同様の事が行える「Publish MakerX」という製品があります。今回はお客様からのご指定につき、DTPデータ(Adobe InDesign)からAdobe FrameMaker にDITA形式でデータを移行しましたが、むろん同様のポリシーでPublish MakerXへのデータ移行も可能です。エディタ付きのCMSという製品ですが、既に製造業では広く使用されており、今後、その他の業界などでも一般的なツールになるかと思います。むろんAdobe FrameMakerに長けた方がそちらを選択されることも含め、技術書の一般的なツールとして使われていくことで、業界全体のドキュメント管理の効率化に繋がっていくことを期待しています。

ライター:Kondo

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