XMLとは?IT初心者でもすぐわかるXML超入門 - XMLの利用分野、XML関連ツールなどについて

XML/XML DBのサイバーテック:XMLとは?IT初心者でもすぐわかるXML超入門 第2回

企業連携・文書管理に最適 XMLの利用分野

電子商取引分野

XMLの適用分野として、いま最も注目されているのは、企業間での電子商取引です。

XMLは、電子商取引の標準フォーマットとして成長する可能性が非常に高いと言われています。従来から、B to Bの企業間のデータ交換についてはEDI(Electronic Data Interchange)と呼ばれる方法があります。これは特別な標準仕様があるわけではなく、多くは各取引において主要な企業がリードして情報交換の方法を決めて他の企業がそれに従うか、狭い範囲のグループ内で共同で開発するものです。

しかし、XMLでEDIを実践しようとした場合、多くのメリットが考えられます。いくつか例をあげると、

  • 最初からWebを念頭につくられているため、すべてのWeb技術が利用可能になっています。
  • データの意味がタグになっているので目で見て内容が理解できるため、メンテナンスが容易です。
  • タグセット等を簡単に追加することで、システム変更などが非常に柔軟に出来ます。

特にシステム変更に関する柔軟性は需要です。従来のEDIがある程度大規模なシステムで大量のデータ交換を行う場合だけにコスト効果が引き合っていたのに対し、XMLならもっと小規模で少量のデータ交換であっても同様のデータ交換が始められます。最初からたくさんの企業間でのデータ交換を意図してシステムをつくり始めなくても、とりあえず現在間に合うシステムをつくっておけば、あとは必要になった段階で都度変更していくことができるのです。

こうした長所を企業間取引で実際に活用すべく、XMLによる情報交換を標準化するための組織が次々に生まれている。XMLは標準仕様とはいうものの、構造やタグの定義などをそれぞれの企業が自由にやっていたのでは、本格的なB to B取引に適用が難しいです。そこで、特定の業界内で、スキーマ(タグ定義など)の統一を行い、メンバーどうしの取引が同一の方法で行えるようなeマーケットプレイス(取引の「場」)がいくつかできているのです。下記に著名な団体を挙げておきます。

・ロゼッタネット(電子部品などの業界)
CommerceNet(ハードウェア/ソフトウェアベンダなど)
・Commereceone(標準化団体など)

それぞれが独自に共通のスキーマ(DTDの仕様など)を定めていて、各々、PIP、cXML、eCo Framework、CBLといっています。実際の取引においてはさまざまなプロセスで利用するスキーマが違う場合があります。そのスキーマをどのように使い分けるかなどの規定(フレームワーク)も、各組織が決めています。また、マイクロソフトもBiZ Talk Frameworkとしてプラットフォームに依存せずにデータ交換を行うためのフレームワークを提案しています。

企業内システム

B2B(企業間)取引以外でも、ビジネスでXMLが活用できる領域はどんどん増えています。

例えば、企業内での基幹情報システムと他のシステム間などの統合を図るEAIEnterprise Application Integration)分野でも、XMLが注目されています。もちろん、データ互換が標準仕様で行えるのが利点です。ほかに、文書のパーツ化や属性による整理が簡単に行え、さまざまなメディア間でデータ交換が容易な特性から、ドキュメント制作や管理分野でもXMLは注目を集めています。

また、Webページ制作において、DOMを使ったスクリプト組み込みなどの利点を生かして合理化しようとする方向もあります。特に今後は、XMLでHTML4を定義し直した仕様であるXHTMLがこの方向でのXML利用を加速させていきそうです。XHTMLは、XMLの自由なタグ定義を可能にしながら、HTMLのコーディングに関するタグも使うことができるものであります。

機能ごとのツール紹介 XML関連ツール

さて、XMLの基本中の基本がわかったところで、XMLを実際にビジネスに役立てるためのツールを紹介していきましょう。

XMLは単に仕様にすぎないので、テキストエディタでXML文書を書いて、その処理のためのアプリケーションプログラムを各種のプログラム言語で開発すればよいわけですが、実際にビジネスに使えるレベルの処理をプログラミングするには計り知れない労力が必要になります。XMLツールはその労力を圧倒的に削減してくれます。

開発後のメンテナンスと、新しい仕様のリリースにあわせた改善とを絶えず行っていかざるを得ないことを考えると、このようなツールの活用は不可欠といえます。フリーウェアとしていくつか流通しているものもあり、システムの検討やテストに利用するには好適です。しかし、本格的なビジネスにXMLを利用しようとする場合には、ベンダ等による保証や手厚いサポートが受けられる有償製品が、当然ながら望ましいのです。

ここでは、XMLを作成する際に便利なツールを、そのツールを使うメリットをあげながら紹介しましょう。

1.XMLエディタ/生成ツール、XSL生成ツール

機能 XMLやXSLを記述するためのツールです。
メリット 従来のエディタではできないXMLの仕様チェックを行なうことができます。ツールによっては、構造をツリー形式で表示しながら、表形式でXMLの作成・編集が行えるものがあります。またExcelデータをXMLに変換して出力してくれるツールもあります。

2.XMLパーサ(処理エンジン)

機能 XMLをアプリケーションで処理するためのツールです。JavaやC++、COM等のライブラリです。各種APIを提供しており、アプリケーションから直接利用できます。
メリット XMLの文法などを意識することなく、従来のアプリケーションからXMLを処理することができます。これにより従来のアプリケーションとXMLのインタフェースをはじめから作成する必要がなくなり、大幅に工数が短縮できます。

3.XSLTプロセッサ

機能 XML文書に従って、HTMLや他のスタイルのXMLに変換するための実行エンジンです。XMLの多くはWeb環境で使われますが、ブラウザにそのまま表示したりすることができないので、XSL文書で表示などを設定して、HTML文書に変換した上でブラウザに送ることになります。その変換処理を行うのがこのツールです。
メリット XMLとHTMLの変換などが容易にできます。通常サーバ側のXSLTプロセッサで変換を行いますが、XMLパーサとXSLTプロセッサが搭載されているIE5.x以上ですべてのクライアントが統一できる場合には、XMLをブラウザ上でHTML変換する方法がとれます。

4.XMLデータベース

機能 XML専用のデータベースです。XML文書をDOMのインタフェースを使ってバイナリ化し、構造をツリー形式に変換してデータベース化(DOMツリー形式)するものと、テキスト形式で格納するものと2つのタイプがありますが、どちらもXMLの各要素単位で検索・更新などが行えるように工夫されています。
メリット XMLをそのままデータベース化して処理する場合、通常のRDBへのテキスト格納では検索処理が全文検索同様の処理となり速度に問題が生じる場合があります。XML専用のデータベースではXMLの構造をそのまま格納する技術により、パフォーマンスを上げています。
DOMツリー形式のものは、サイバーテックの「NeoCoreEX」のみです。

5.データ連携(EAI)ツール

機能 異なるシステム間のデータ同士を統合・連携し、統合化を図るためのミドルウェアです。
メリット GUIベースの開発環境を持つため、システムやデータを連携させる上で必要な処理を開発する特別なスキルが不要で、ノンコーディングで開発できます。代表的なEAIツールとしては、アステリア株式会社の「ASTERIA WARP」、株式会社アプレッソの「DataSpider Servista」などがあります。これらは、XMLデータベースのアダプタを標準で提供するなど、企業内のデータ統合やXMLによる企業間取引に必要な機能を網羅しています。

どのツールが必要か?

前述した分野にXMLを適応させる際に、果たして必要なツールはどんなものでしょう。
例えば、電子商取引分野では、「XMLパーサ」と「XMLデータベース」は是非とも購入を検討して欲しいツールになります。

XMLパーサはIE5にてサポートされているものの、JavaやC++インターフェイスがサポートされていないので、制限された使い方になってしまいます。また、XMLデータベースについては、通常のRDBの場合、トランザクションが増えてくるに従いレスポンスが遅くなる恐れがあるので、電子商取引を行う上では致命傷になります。もしそのままRDBを使うのであれば、「XMLマッピングツール」を用いてシステムを構築することができるので、そちらの導入をおすすめします。

また、企業内のシステム分野においては、現行の文書管理ツールやグループウェアなど、多岐にわたってXML対応された製品が発売されており、それをそのまま使用することでXMLを手軽に扱うことが出来ます。またほとんどのクライアントPCがIE対応していることも考慮にいれれば、XSLTプロセッサについてはIE5を利用するべきで、特に購入の必要はないでしょう。

XMLのこれから

インターネットを利用した企業間のB to B取引が爆発的に広がる中、標準的なデータフォーマット確立への期待が、XMLに集中しています。XMLは仕様の確定が1998年2月、その後続々と関連仕様が固まってきているところです。まだまだ新しく、これからさらなる拡張が次々に行われる技術ではありますが、先進的な企業ではもはや研究段階を過ぎ、新しいXML EDIの実用段階にたどりつこうとしています。

マイクロソフトがIE5をはじめOffice製品にXML技術を積極的に取り入れているのを始め、LotusなどグループウェアやOracleなどRDB各社もXMLサポートの強化を次々に行っています。XML EDIの実現と普及に向けて各産業のe-マーケットプレイスも動き出し始めました。関連仕様もほぼ固まり、ツールも揃い、「場」もできつつある。XMLは順風満帆の船出を始めたといえます。

この船に乗り込むのはとても簡単です。XMLの最大の特長は、その柔軟性です。どのように作り始めても、環境に合わせていかようにも変更・追加ができます。業界標準スキーマの確立を待つ間に、まずはXMLの低い垣根を乗り越えてみてはいかがでしょうか。XMLツールは大きな投資を必要とするものではありません。フリーウェアも数多くあります。ぜひ一度、XMLの世界を体験していただきたいです。

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