マニュアルドキュメントを配布(納品)する際、紙媒体に印刷する場合は目次が必要となります。紙媒体ではなくデジタル機器の画面上でマニュアルドキュメントを表示する場合は、目次と合わせて、PDFのしおり(※)機能も活用するとよりユーザーフレンドリーとなります。(※ブックマークやアウトラインと呼ばれることもあります)
PDFのしおりはドキュメントの本文に付けられている見出しをピックアップし、見出しの階層構造(ツリー)を表すように構成します。つまり、紙媒体の目次と同様に、しおりがあれば、ユーザーは常にドキュメント全体の構成を確認でき、見出しのツリーをたどることで必要な項目に素早くアクセスすることが可能となります。ページ数の多いPDF文書をナビゲーションする重要な役割を担うのがPDFのしおり機能です。
ドキュメントの先頭などに配置される目次と異なり、しおりは画面上に常に表示しておくことができます。ダブレットやスマートフォンのように画面が小さい場合もタップひとつでしおりを表示することが可能で、アクセシビリティが非常に高くなります。
工作機械や産業用ロボットといった産業機械、半導体製造装置やテスター、家電といった製品の高機能化に伴い、マニュアルのページ数が増大する流れの中、しおり機能の重要度は上がってきており、今までしおりを表示できなかったWebブラウザやPDFリーダーにおいても、その性能向上によりしおりを表示できるように進化しています。今後、インターネット環境や電子機器を経由して配布されるPDFファイルには標準機能となっていくと思われます。
国土交通省が発注する公共事業はすでに成果物の電子納品が始まっており、報告書などはPDF形式のファイルで納品することが定められております。その報告書ファイルの編集においては、しおり(ブックマーク)の作成が必須となっており、目次と同じ章・節・項(見出しレベル1~3)を基本として作成することが明記されております。
マニュアル用CMS「PMX」のPDF出力機能では、目次を出力する標準機能とともにしおりを出力する機能も有しており、PDFのしおりとして表示する見出しレベルを選択することも可能です。完成したマニュアルドキュメントに設定されたタイトルや見出しを「PMX」が抽出し、該当項目へのリンクも設定した状態で「PMX」が出力データを生成します。
マニュアル出力時に担当者が操作するのは、しおりの有無の選択のみとなりますので、PDFのしおりを作成するための特別なソフトや、コマンドラインやプログラムを操作するための専門的な知識は必要ありません。マニュアルドキュメントが複雑な構造を持つ場合であっても、マニュアル用CMS「PMX」がその構造を内部で解析することにより、PDFのしおりを構造に即した形で自動生成するため、複雑な「章・節・項」の構成になりがちなマニュアルであっても、手軽にしおりをPDFに付与することが可能です。
マニュアルドキュメントを「PMX」で作成する際に、ドキュメントの階層構造の組み立て方にはさまざまな方法があります。例えば、章・節・項の3階層を作る場合、それぞれ独立したトピックに分割する方法と、ひとつのトピックに章以下のすべてを格納する方法などがあります。後者の場合においても「PMX」の機能を活用することで、トピック内に設けられた見出しを目次やPDFのしおりに出力することが可能です。
このように「PMX」はどのような構造のドキュメントであっても、その階層構造の作り方の自由度が高く、またそのデータを出力する場面においても柔軟に対応することができます。
マニュアル用CMS「PMX」のPDF出力機能には、他にも多彩な便利機能をご用意しております。例えば、目次に関する豊富な設定(目次に掲載する見出しレベルを選択できる機能やページ番号の開始位置を制御できる機能など)や、紙媒体に印刷する際に必要なトンボの表示機能、遷移先の名称とともにページ番号も自動で表示できる機能などがあります。もちろん、しおりに活用される階層構造は、HTMLマニュアルの出力時にもそのまま流用していただけます。
マニュアルドキュメントのデータひとつで紙媒体向けにもデジタル機器向けの表示にも対応できる「PMX」のワンソース出力機能を最大限活用して、マニュアル完成後の出力作業を効率的に進め、スピーディーに配布(納品)することができるのがマニュアル用CMS「PMX」の魅力のひとつとなっております。
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