コンテンツファーストの動きとXMLによるデータベース化

一昔前は、コンテンツは管理されるもの、という捉えられ方が一般的であり、CMS(コンテンツ管理システム)を導入すればそれで事足りるような状況でした。
インターネット全盛であり、様々な高機能デバイスも普及している現代において、大量のコンテンツが日々生成される昨今、単に管理するだけではなく、どのように利用できるか、という観点が非常に重要になってきており、コンテンツファーストという考え方も登場しています。

コンテンツファーストの動きとXMLによるデータベース化

コンテンツは「情報の中身」とも訳されますが、昨今はその中においても、デジタルデータ、あるいは電子的な手段で提供するもの、という意味合いが強くなってきています。その背景にあるのは、インターネット全盛であり、コンテンツが即座に流通・シェア・拡散されることにあります。さらに様々な高機能デバイスの登場により、その流れには拍車がかかり、コンテンツは大量にあふれかえっている状況です。

そのような中、コンテンツを配信・閲覧する側から見た概念として、従来の紙媒体による配信から、まずWebへの配信を意識することからはじめる・あるいはWebを重視するという考え方である「Webファースト」という考え方が生まれました。その後、モバイル端末の普及に伴い、さらにそちらを重視しよう、という「モバイルファースト」という流れが現在は一般的です。ただ、いずれの場合においても、コンテンツを中央に据えた形で、どのように配信し、読み手に見せるか、ということが根底にあります。

すなわち、まずはどのようなコンテンツであるか、という事を重視する「コンテンツファースト」に対応することが求められています。これに対応するには、コンテンツマスタとして、一元管理、つまりデータベース化することが必要となります。ただ、このコンテンツマスタを構築するのは意外と大変です。RDBが得意とする、数値情報中心であればデータの構造を定義し、正規化(データの重複を無くし整理すること)という作業を行うことでデータベース化を行うことは容易です。これは、利用用途が予見されるからであり、コンテンツファーストの場合、マスタ管理するコンテンツが、どのような用途で使われ、配信されるかが未確定、というところが非常に大変であるポイントです。

また、新しい用途が生まれるだけではなく、対象とするメディアやデバイスが変化する事により、さらに想定外の利用のされ方が求められます。このようなニーズに対応するためには、一昔前の「データベース=RDB」という考え方ではすぐに破綻します。

解決策としてコンテンツ+メタ情報として管理

デバイスの高性能化と、回線品質の向上に伴い、対象となるコンテンツ自体、たとえば画像に関してはどんどん解像度が高まり、それに伴いデータサイズも大きくなってきています。さらに、画像から動画へのシフトも、コンテンツのデータサイズが大きくなる要因の一つです。そのような、コンテンツデータサイズの肥大化に対しては、まるごと何らかのデータベースで管理する事は現実的ではありません。現在の主流となるコンテンツ管理の考え方は、

  • コンテンツ実体+メタ情報(属性情報)

といった手法が一般的です。そうすると、

  • 高速かつ巨大なストレージ
  • 柔軟性の高いメタ情報管理の仕組み

の両方が必要となります。メタ情報は柔軟性の高いXMLデータ形式が採用されることが一般的であり、そうなると大量に発生するXMLデータの柔軟性を損ねる事無く、すばやく検索できることが求められます。目当てのXMLデータを検索することが出来れば、そちらから本来必要となるコンテンツデータを取り出すことが可能となるため、コンテンツファーストの実現には欠かせない技術となります。

見直されてきた「XML」

XMLはCSVと比較し、冗長なデータが多く付加されるため、ひと昔前の時代のハードスペックではハンドリングすることが大変でした。しかし、当時の高性能コンピュータをむしろ現在のスマホは軽く凌駕する時代であり、XMLもごくごく普通に使われることが多くなりました。

XMLの最大の利点は「柔軟性」です。これは数値情報を扱うために生まれたCSVやRDBの系統ではなく、マニュアルの電子化から生まれたため、柔軟性の高さがドキュメントに求められたためです。CSVやRDBをMS Excelに例えられることがありますが、そのような意味では、XMLはマニュアルのライティングにも使われる、MS Wordに近いもの、と考えていただくと良いと思います。コンテンツという意味では、Excelで作成したものも、Wordで作成したものも含みますが、コンテンツマスタとして再利用することを考えた際、XMLでコンテンツを保有しておくことが有利になります。したがって、コンテンツファーストの実現には、まずはデータエントリーを行い、XML形式で保有しておく、ということが重要です。

XMLが有する高い柔軟性~「NeoCore」はコンテンツ管理(メタ情報・属性情報の高速検索)に強い!

サイバーテックが提供する「NeoCore(ネオコア)」をはじめ、大量のXMLデータを高速検索することが出来る、XMLデータベース(XML DB)は、コンテンツファーストの実現には欠かせない技術です。特に、ワンソース・マルチユースなどに代表される、デジタルコンテンツの社内管理とユーザーへの提供サービス向上の実現において、メタ情報の管理とともに、メタ情報から目当てのコンテンツ情報を取り出すことが出来るため、様々なコンテンツ管理システムで利用されています。

具体的には、デジタルコンテンツの音楽、写真に作曲者、著作権者、収録日などのメタ情報をXML形式で付加することで、社内用途ではコンテンツ管理として利用でき、デジタルコンテンツを再利用したいユーザーにとっては、付加されたメタ情報が検索キーワードとなり、効率良く目的のコンテンツにたどり着くことが可能となります。

NeoCoreの用途例

一例として、以下のようなコンテンツ管理システムに活用頂いています。

  • CMS(コンテンツ管理)システム
  • CCMS(コンポーネント コンテンツ管理)システム
  • DAM(デジタル資産管理)システム
  • Webカタログ
  • 製品情報管理システム
  • 商品情報システム
  • 電子カルテシステム

御相談、ご質問はこちら

サービスご案内資料や、特別資料「マニュアル作成の効率化とコストダウンを実現するポイントとは? 」がダウンロードできます。

最新事例の公開情報や、イベント・セミナー情報をお届けします。

pagetop ボタン
サイバーテックお知らせ画像
©2003 CyberTech corporation ltd. All Rights Reserved.