オフショア開発~パイロットプロジェクトのメンバー離脱

パイロットプロジェクトのメンバーであるエンジニア一人ひとりをみると優秀な人もいたと思いますが、ブリッジマネージャーが社長であるため、そこにボトルネックが発生する状況において、では代わりに日本語と中国語を自由に使えて技術力もあるメンバーを採用しようか、という事も模索しました。しかしながら、そのような人物は当時ほぼ全て自ら会社を興しており、経営者以外でそういったスペックを有する人は全く採用できる見込みはありませんでした。

また、オフショア開発やBPO・ITアウトソーシングではありがちですが、「それらしくできていればOK!」と言うハリボテ式の納品物も頻発しました。修正指示を何度出しても、社長であるブリッジマネージャーは在日経験も長く、理解してくれるのですが、指示を出してもメンバーがその通りに動かない、という状況が続きました。そのため、どれだけ品質管理について教育しても、クオリティに対する概念や取り組み方が日本の感覚とは違っており、求める最低限の品質すらクリアすることができませんでした。最終的には使えないソースコードが生成されたので、それを活用するにはほぼ日本側で作り直さなければならない自体となり、「いくら人件費が安くても日本で作る以上に最終コストがかかる」という事態を解消することができませんでした。

そのような中、旧正月が来たので、2週間という期間、一斉に全員が同時に休みをとりました。そこまでは想定内ですが、旧正月明けにメンバーが一人帰ってきませんでした。委託先の社長や周囲に聞いてみましたが、日常茶飯事、とのこと。引継ぎすら行う時間もなく、これはたまったものではありません。

さらに想定外のことがおきました。というのも、二人セットで2重化していたラボ契約のうち、片側がその旧正月明けにとある会社に転職していたのですが、なんともう片方のエンジニアを誘っていき、2重化していた部分がいきなりゼロになりました。さらに、その2名が別の2名のセットに声をかけ、さらに転職してゆくといったことが発生し、4名体制でスタートしたパイロットプロジェクトのメンバーが全ていなくなりました。今まで技術のトレーニングを実施していた工数・費用が全て無駄になった瞬間です。

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