中国・上海でオフショア開発がいよいよスタート~ラボ型開発で開始

今回は初めての海外渡航でしたし、中国や上海のことも全く分からない状況でもあったため、まずは様子を見るつもりでしたが、ハイスペックのエンジニアが人月25万円という安さでその場で提案されました。現在の単価が高止まりしている上海では、エンジニアどころか、BPOやITアウトソーシングですらそのような単価では依頼が難しいでしょうけれども、当時はまだまだそれぐらいの単価でした。海外オフショア委託自体はじめての試みでしたが、単価の安さにひかれ、紹介された2社の現地企業のうちの1社とトライアルプロジェクトを進めることにしました。

オフショア委託を行う目的のうち重要なものであった、希望するスキルセットを有した要員を低単価で確保する、という目的を実現するために、要員をBynameで確保できる必要があったため、契約形態として、これまた初めての試みですがラボ型開発で開始することにしました。具体的には、当時ODB(オブジェクト指向データベース)である「ObjectStore」という製品のノウハウを有した本社エンジニアのノウハウを広く展開する必要がありました。

よく言われることであり、事前に把握はしていましたが、中国企業の意思決定や提案スピードはすさまじく早いものでした。海外ではエンジニアやITオペレータが流動的であり、少しでも給与水準が高いところがあるとすぐに転職する、ということは聞いていたので、プロジェクト途中の離脱は想定していました。

したがって途中で離脱しても大丈夫なように、本来一人の要員で良いところを二人同時にアサインし教育する、といった2重化体制のプランを提案されましたが(注:いわゆるペアプログラミングを実施していたわけではありません)、それでもまだ不安である旨を伝えたところ、その中に委託先企業のNo.2のエンジニアをアサインする、という申し出を受けました。さすがに私もそれに負けてはいけないと、よくわからないままスピード重視でトライアルプロジェクト開始の意思決定をしました。

しかしながら、それを上回るスピード感で、さらに前進させるような提案が出てきました。トライアルプロジェクトを開始するやいなや、ラボ契約委託先企業から合弁会社を設立しないか?というオファーです。さらに驚いたのは、契約書ドラフト(というか先方の社印は既に押されていましたが)まで出てきたことです。

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