Webカタログ(ワンソース・マルチユース)

金属加工大手 M社

紙カタログと自社サイト上でのWebカタログだけでなく、事業部単位で制作されていた20ページほどのダイジェスト版カタログ。必要となる元データが一元化されておらず、散乱していたため、 数千点の製品を提供する本メーカーにとっては新製品展開の遅れや、記載ミスなどが多発していた。これらの悩みを、XMLデータベースによる「ワンソース・マルチユース」により解決することに成功。

Webカタログ(ワンソース・マルチユース)

金属加工大手 M社

マーケティング部門が考える、現場のための製品カタログデータベースの二次利用とは

  • 一つのコンテンツから、紙カタログとWebカタログの同時提供(ワンソース・マルチユース)を目指す
  • 制作業務のスピードアップにより、業務の効率化と販促物デリバリーまでのリードタイム短縮の両方を実現
  • システム化にあたり、データの再利用・柔軟性を兼ね備えたXMLデータベース「NeoCoreEX」を採用

製造業において製品カタログに関する課題

製造業の持つコンテンツの代表は、「カタログ」である。営業現場では紙カタログがまだまだ主流ではあるが、最近では、ほとんどの企業が紙カタログで利用したデータをWebサイトで流用し販売促進効果を高めている。しかし一方では、カタログデータを紙とWebに展開するだけでは、システム化投資に対する十分な効果が得られるとは言えなくなっているのも事実である。

ある製造業のマーケティング部門では、このような状況の中で、投資対効果を最大限引き出すための製品カタログデータベースの整備について本格的に検討が開始された。

製品カタログ情報のシステム化を検討する背景

この会社では、数千点の製品を取り扱っており、約200ページの紙カタログと自社サイト上でのWebカタログで販促活動を行っていた。

紙カタログの更新は年1回。このほかにも、20ページ程度のダイジェスト版カタログを事業部単位で制作し、得意先や代理店に配布していた。Webカタログは、CGIのプログラムとオープンソースのデータベースで作成されており、主要製品のみ公開していた。

製品カタログの制作~管理における課題

この企業は、カタログの制作管理に次のような課題を抱えていた。

  • 紙カタログとWebカタログのコンテンツが別々に管理されているため、製品改定時に仕様に関する記載ミスが発生する。
  • 情報の反映に時間が掛かり、最新情報が顧客や代理店に提供されるまでに数日間、新製品発売時には、1か月近く掛かってしまう。

さらに、マーケティング部門が製造部門や代理店に対する調査を行ったところ、以下のようなカタログの二次活用のニーズがあることがわかった。

代理店では、カタログを使って提案書や見積書を作成していた。

工場の製造現場では、製造指示書と、紙カタログ上の図面や対応表を照らし合わせてチェックを行っていた。

ワンソース・マルチユースにより課題を解決!

上記の課題を解決するため、すべての取扱い製品に関する情報をデータベースで一元管理するシステム化の構想が浮かび上がった。データベースは、新製品開発時のメンテナンスのしやすさを考慮に入れ、属性の追加変更が柔軟にできるXMLデータベース「NeoCoreEX」を選択した。これにより、ワンソース・マルチユースを実現し、制作効率の向上を図ることが可能となった。また、現場部門の生産性向上のためのしくみを取り入れる事で、システムの投資対効果を高めることも考慮に入れた。

具体的には提案書や報告書、指示書のような現場で使う文書作成を支援する機能や、コピー&ペースト等で図面などの技術文書のデータが簡単に入手できる機能を実装。このシステムにより、以下の3つの効果が得られた。

  • 営業部門と宣伝部門の業務効率化
  • カタログ製作コスト削減と期間短縮
  • 顧客満足度の向上

「製品カタログデータベース」における今後の展望

こうして構築した製品カタログデータベースは、「売るためのデータベース」・「現場力を高めるデータベース」から、さらに「次の戦略を策定するためのデータベース」へと、その活用範囲を広げることが可能となる。

将来的には、CRM、SFAとの連携や、BI(業務システムなどから蓄積される企業内の膨大なデータを、蓄積・分析・加工して、企業の意思決定)ツールから利用することも視野に入れている。

製品カタログデータベースシステム構成図

製品カタログデータベースのシステム構成図は以下の通り。

金属加工大手M社 システム構成図

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