技術標準(規格票)のデータベース化/大手エレクトロニクス・メーカー

XML技術標準データベース検索システム

大手エレクトロニクス・メーカー

WordからXMLへ。
検索性と業務効率化を実現した技術標準のデータベース化事例

  • 製品の設計に関する遵守事項や設計ノウハウを「技術標準(規格票)」として文書化。
  • MS-Wordの技術標準をXML化し、XMLデータベースで一元管理。約3,000人の設計者がイントラネット上で検索し閲覧できるシステムを構築。
  • 属性検索+全文検索を組み合わせた検索機能で、欲しい情報を瞬時に手に入れる事を可能にした。

背景

大手エレクトロニクス・メーカーのS社(以下、同社)では、設計部門が設計業務を行う際に遵守すべきルールや設計手法などのノウハウを技術標準としてまとめ、イントラネット上で公開している。

数万ページにも及ぶ技術標準(規格票)は、社内及びグループ会社の設計部門約3,000人の日々の業務に欠かせない「設計業務のバイブル」としてなくてはならない情報であったが、この文書の管理と運用を行う同社の技術標準部門では、以下の課題に悩まされていた。

課題

同社では、従来までMS-Wordで作成された技術標準をPDFに変換し、そのまま社内の技術情報ポータルサイト上に掲載していた。しかし、登録文書の数が増加、種類も多様化すると社内の利用者からは「欲しい情報がPDFの文書単位でしか見つける事が出来ない」「毎回、数MBのPDFファイルをダウンロードしなければいけない」「分類の仕方が分かりにくい」など文書検索に対する要望があがり、技術標準部門では、利用者が技術標準の情報をより簡単に・早く・正確に検索する事が出来るシステムの導入検討を開始した。

同時に、技術標準の見直しや改訂に伴う作業は全てMS-Wordをベースとした手作業で行われていたため、大きな改訂作業の時には、間違いが起こりやすく業務負荷も大きくなっていた。

システム化の検討とXMLデータベースの採用

技術標準のシステム化を検討する際に、最も重視したのが「文書をデータベースで保存する際のデータ形式を何にするか」であった。同社は部品メーカーや海外メーカーとの電子商取引(EDI)で既にXMLを利用していたが、以下の3つのポイントで今回のシステムの中核となるデータベース化をXMLで行う事に決めた。

  • XMLが世界標準規格のデータフォーマットであり情報資産としての価値が高い事
  • Webでの検索と親和性が高く、高度で高速な検索サービスを提供できる事
  • XMLは文書構造そのものを表現しやすく、拡張性や再利用性に優れている事

このようにXMLをベースにした技術標準のシステム化の大方針が決まり、検索機能と管理機能を持ったアプリケーションの要件定義にはいった。まず、XMLを格納するデータベースには、XMLの高速検索が特長である「NeoCore」を採用、全文検索オプションの「QuichSolution for NeoCore」を組み合わせることで高速で安定したXML検索システムを提供する事が可能となった。

導入効果と今後の展開

NeoCoreを核とする「技術標準データベース検索システム」導入の効果について、技術標準部門では次のように分析する。

「XMLの特長である拡張性の高さを活かしたデータベースを構築する事が出来たので、どんな種類の文書が来てもXMLにさえすれば即データベース化できるのが良かった」また、「利用者からは欲しい情報がすぐに、ピンポイントで見つかるようになったため設計業務の質が格段に向上した」という評価を得ている。

将来は、設計ツールやE-Learningなど既存の仕組みへの組み込みやデータ提供も視野に入れる事で、このシステムを技術情報の検索データベースとしてではなく、設計業務のナレッジを集積するためのしくみとしてさらに発展させる予定である。

システム構成図

従来の標準文書は、PDFファイルを配布・印刷して運用していたが、業務効率向上と品質向上のため、データベースシステムへ移行。

大手エレクトロニクス・メーカー様 システム構成図

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