無料のCMS「WordPress」とは?

Webサイトを構築するためにCMS(Contents Management System)を導入する事は、Webサイトを運用する上で簡単に記事を公開できるため、高い費用対効果を発揮することができます。さらに、SEO対策に必要とされる様々な情報を簡単に追加・変更を行う事が可能であり、Webマーケティング面においても効果的です。世界で一番使われているオープンソースのWeb CMS「WordPress」は、無料で使える上に、多くのプラグインやテーマが存在し、リーズナブルに導入することができるCMSとなります。
こちらでは、WordPressとはどのようなCMSであるかといった内容とともに、特徴や事例などをはじめ、なぜWordPressが選ばれるか?という理由をまとめてみました。

WordPress誕生秘話~どのような経緯でだれが始めたか?

WordPressが誕生した経緯は、2003年1月にマット・マレンウェッグ(Matt Mullenweg)とマイク・リトル(Mike Little)によって開発と運用が始められたことがきっかけとなります。当時最も普及していたCMSである「Movable Type」の使い勝手に不満があったマレンウェッグが、別のCMSとして「b2/cafelog」というblogプラットフォームを利用し始めましたが、その開発がストップします。その不満をブログに書いたところ、それを見たリトルが「b2/cafelog」をベースにしたブログツールを開発しないかとマレンウェッグに話を持ちかけ、WordPressの開発がスタートしました。

その結果、「b2/cafelog」の正当な後継製品として、2003年5月27日に最初のWordPressバージョン(バージョン0.7)がリリースされました。そして2004年、WordPressと競合する「Movable Type」がライセンス体系を変更したことで批判が殺到し、影響力のあるユーザーの多くがWordPressに移行しました。

この最初のリリースから数年の間に、WordPressはWeb CMSとして急速に成長し、機能の拡充やコミュニティの発展を経て、世界中でblogプラットフォームとして広く用いられるWeb CMSとなりました。WordPressはオープンソースであり、コミュニティによって開発が継続されているため、数々のプラグインやテーマが提供され、様々なニーズに対応できるCMSとなります。

WordPressの世界シェア、日本国内のシェアは?

WordPressのシェアは世界的に非常に高く、全てのWeb CMSの中で圧倒的なシェアを誇っています。調査会社W3Techsによると、2024年2月23日時点でWordPressの世界シェアはWebサイト全体の約62.8%に及んでいることがわかりました ※1。この数値は2位であるShopify(ECサイト用のプラットフォーム)の世界シェア率が6.2%であることを考えても、圧倒的な人気であることがわかるでしょう。他のどのCMSよりも絶大なユーザーからの支持を受けていることがこの結果を見ると明らかです。

1出典:W3Techs, Usage Statistics and Market Share of Content Management Systems,
https://w3techs.com/technologies/overview/content_management (2024年2月23日)

日本はガラパゴス化が進んでいる、とよく評されますが、そのような日本国内であっても、Web CMSの利用状況を他のCMSと比較した場合、世界と同様にWordPressは非常に人気があり、日本国内においても多くのWebサイトがこのプラットフォームを利用しています。2024年の調査によると、日本国内のWebサイトの約82.3%がWordPressで構築されており ※2、そのシェアは前述同様に他のCMSに比べて突出しています。

2出典:W3Techs, Distribution of content management systems among websites that use Japanese,
https://w3techs.com/technologies/segmentation/cl-ja-/content_management (2024年2月23日)

WordPressの特徴~オープンソース・豊富なプラグインやテーマなど

WordPressは、ユーザーフレンドリーなインターフェースを提供しています。新規Webページの作成やブログ投稿といった新規ページの作成、あるいは公開済のWebコンテンツを修正する、といったWebサイトの管理作業が簡単に行えます。さらに、WordPressでは有料・無料のものを含め、数千ものテーマやプラグインが使えるため、ユーザーがWebサイトを自由にカスタマイズできるようになっています。テーマを変更することでデザインを一新したり、プラグインを追加することで機能を拡張したりすることができます。

また、WordPressは検索エンジン最適化(SEO)に対する強力なサポートも提供しています。SEOプラグインを使用することで、Titleをはじめとするメタタグの管理やページの構造化などのWebサイト最適化といった、SEOに求められる様々な設定作業を効率的に行うことができます。全世界でWordPressは広く使用されているため、ユーザーコミュニティは非常に活発に活動しており、ユーザーは公式フォーラムやオンラインコミュニティで情報を共有し、問題解決に役立つアドバイスを受けることができます。

WordPressの開発チームはセキュリティ対策を常に重視しており、定期的なアップデートを提供しています。さらに、WordPressで使える様々なセキュリティプラグインがリリースされているので、Webサイト自体のセキュリティも同時に強化することができます。多くのテーマはスマートフォンやタブレットなどでの閲覧を意識したレスポンシブデザインに対応しており、モバイルデバイスからもウェブサイトを快適に閲覧できます。当然のことながら、WordPressは多言語にも対応しており、世界中のさまざまな言語でWebサイトを構築することができます。

これらの特徴によって、WordPressは個人ブロガーから大規模な企業まで幅広いニーズに対応したWebサイト構築プラットフォームとして高い評価を受けています。

WordPressがよく使われるWebサイトとは?

WordPressは、その豊富な無料のデザインテンプレートやプラグインにより、さまざまな種類のWebサイトに活用されています。特に企業ユースでは、コーポレートサイト、オンラインストア、ニュースサイト、ポートフォリオサイトまで、ありとあらゆる幅広い用途に利用されています。デザインテンプレートやプラグインだけにとどまらず、PHPが扱えるプログラマがサポートすることで用途に応じたカスタマイズも可能となるので、様々なWebサイトの機能開発が可能となります。

そのような背景から、WordPressを大規模なWebサイトに採用している企業やWebサイトも多く、例えば「Microsoftニュース」や「TIME」誌などのメディアサイト、さらには企業サイトとしては「PayPay株式会社」や「大王製紙株式会社」が挙げられます。そのほか多くのWebサイトでWordPressは使われてますが、実際にWordPressが使われてるWebサイトかどうかは、以下のサイトを使うと簡単に分かります。

WordPressの人気の秘密は無料で始められることや、使いやすさやカスタマイズの容易さ、豊富なプラグインやテーマ、そしてグローバルなコミュニティにあります。Web構築を行う開発者やユーザーは定期的に新しい機能やセキュリティの情報を入手しつつ、常に進化し続けているWordPressを活用することができます。

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