コーポレートWebサイトのCMS基盤移行とWebサイト保守

Webソリューション導入事例

コーポレートWebサイトのCMS基盤移行とWebサイト保守

日本アジアグループ株式会社

日本アジアグループ株式会社様画面キャプチャ

背景

Webサイトの運用を行う上での背景

スピードが求められる現在のビジネス環境において、Webサイトによる情報配信は欠かせないものになっている。特にコーポレートWebサイトは該当企業の概要を把握するため、あるいは採用面などにおいて、様々な人が閲覧する機会が多く、いわば企業の顔としてWeb情報基盤の重要性は日増しに高まっている。

日本アジアグループ株式会社(以下、同社)は、東京証券取引所第一部に上場し、国内外合わせて94社、約137拠点のグループ会社を抱えており、まちづくりの総合提案である「グリーン・コミュニティ(安心で安全、そして持続可能な地域・まち)」の実現に向け、空間情報事業・グリーンエネルギー事業を展開する企業グループとなる。とくに空間情報事業では、航空測量やまちづくり、グリーンエネルギー事業では、太陽光・風力発電等のノウハウの提供、エコタウンの開発などを行っている。そのような中、コーポレートWebサイトは、顧客や株主、従業員などに対する情報提供の基盤として重要な役割を果たしている。

課題

CMS基盤の運用保守・Webサイトの更新業務における課題

日本アジアグループ株式会社/山川達郎氏の写真

同社システム企画部長の山川氏は、当時抱えていた課題について以下のように語った。

「日本アジアグループのWebサイトはCMS(Web CMS)で管理されていましたが、外部ベンダーに開発を委託したこのCMSは、開発ベンダーの独自仕様が多く、その1社にメンテナンス業務を依存しなければならない状況でした。さらに、社内におけるコンテンツの運用保守は、数名の専任体制で、ノウハウがその担当者に集中し完全にブラックボックス化されていました。この状態が続く事は会社にとって大きなリスクであると考え、早急にWebサイトのCMSをベンダーロックされない基盤に移行する事と、保守体制のリスク回避(属人生の排除)をアウトソーシングの活用により実施しなければいけないと考えました。」

さらに、近年多発しているウイルス対策、不正アクセスへの対応も視野に入れるためHPサーバーの移管の必要もあった。


CMS基盤移行プロジェクトの目的

同社は、早速Webサイトを管理するCMS基盤の移行を行うプロジェクトをスタートさせた。プロジェクトの目的は以下の通り。

  • CMSを汎用性の高い製品に入れ替え、誰でもメンテナンスできるようにする。
  • コンテンツ運用業務をアウトソースし、属人性を排除した、持続的なメンテナンス体制を維持する。

CMSは、同社の指定でWordPressを使用する事が決まった。また、CMSとWebサイトの基盤であるサーバとネットワークについては、OSのアップデート対応やWordPressのセキュリティ対策の実績が豊富で、24時間365日の有人対応が可能なレンタルサーバ企業である「カゴヤ・ジャパン株式会社」が選定された。そして残るは、WordPressへの入れ替えとコンテンツの移行、及びコンテンツ保守を実施するベンダーの選定フェーズに入った。移行内容の方針は単純移行とした形で、コンペ方式で選定を実施、同社はサイバーテック含めて4社に声をかけた。

「サイバーテック以外の3社は、国内のWeb事業者でした。国内のWeb事業者は費用が高く、契約形態も一括請負契約のみという事でわが社のニーズを満たす内容ではありませんでした。サイバーテックは、フィリピンと沖縄に拠点を持ち、日本人Webディレクターがコミュニケーターとして窓口業務を行って頂くにもかかわらず、費用面でリーズナブルであり、かつ契約面でも弊社の要望を汲み取って頂きました。必要なエンジニアを必要な時間だけ確保して頂き、パートナーとして目的に向かって一緒に歩んで行ける共同プロジェクトのような形の準委任型契約を提案して頂きました」(山川氏)。

海外オフショア、およびセブITアウトソーシングセンターを選んだ理由

同社は、コーポレートWebサイトに関するパートナーをサイバーテックに決定し、海外オフショア委託によるアウトソーシングを最大限に活用した体制を構築することになった。山川氏は、海外オフショアを前提とした体制構築のポイントを次のように語った。

「海外オフショア委託では特に、発注側とベンダー側で事前に十分な成果物のすり合わせを行う事が重要です。今回弊社側では、コンセプト(目的とゴール)、委託範囲と責任分界点を社内で検討してから、ベンダーであるサイバーテックにそれを伝えました。その上で、現状のCMSや格納されたコンテンツの仕組みを解析頂き、技術的観点から問題点を指摘していただくスキルを持ったエンジニアをアサインして頂く事をお願いしました。この時点では、Webサイトの移行にどのくらいの工数と期間を要するかは分からないため、調査・解析フェーズは準委任型で契約し、Webサイトの詳細仕様まで徹底的に把握していただきました。」

同社は、この時点で「オフショア・ラボ契約」で2名のフィリピン人エンジニア(プログラマーとHTMLコーダー)を6か月専任で確保した。

「オフショア・ラボ契約のメリットは、バイ・ネームでエンジニアを確保できるため、時間の経過とともにエンジニアにノウハウが蓄積され、品質と生産性が向上するといった部分です。案件ベースの請負契約では享受できない大きなメリットでした」(山川氏)。

CMS基盤移行 ― Webコンテンツの移行

サイバーテックは、同社と国際興業株式会社のコーポレートWebサイトの2サイトの移行に着手した。同社から提示された移行ポリシーは明確で、「デザインや構成の変更はしない単純移行とする」「新インフラ環境に正しく移行する事を最優先とする」「動的な部分は移行対象外とし発注側で運用を検討する」の3点であった。

セブITアウトソーシングセンターでは、調査・解析を約2か月実施し、不明点や疑問点をその期間でクリアにした。調査・解析フェーズ終了後に移行スケジュールを立て、3か月で約500ページにも及ぶWebコンテンツの移行作業に取り掛かった。旧CMSから新CMSのWordPressに元通りの構造を正しく確実に移す必要があるため、HTMLのコーディングスキルを持ったエンジニアをアサインして実施した。

このように合計5か月の初期プロジェクトは無事完了したが、結果として調査不足によるトラブルや、スケジュール遅延は発生せず、エンジニアの稼働工数も予定内でプロジェクトを完結する事ができた。

日本アジアグループ株式会社様 CMS(Web CMS)基盤 移行プロジェクト図

海外オフショアによるアウトソーシング プロジェクトの評価

山川氏は、次のように初期プロジェクトを振り返った。

「プロジェクト自体、問題なく終了したので成功と言って良いでしょう。サイバーテックは、海外オフショアにも関わらず、日本人Webディレクターから最適な移行方法を提案して頂き、さらに問題点の提示までして頂きました。この上流工程がスムーズに行えたおかげで、弊社社内の担当者は、確認作業とジャッジのみで済んだのです。実際、検収~チェック作業は6人日で終わりました。移行作業の質も高く、手戻りもありませんでした。また、実作業の工数とスケジュールのぶれが無かったため、スケジュールが守られ、コストを最小限に抑えることができました。さらに、今回はオフショアなので、国内業者よりさらにコストダウンを図る事ができたと言えます」

今回、CMSの基盤移行により、社内の担当者がWebコンテンツを自ら情報更新する事が可能になり、情報発信のスピード化が実現した。さらに社内のWebサイト管理者は、関係者との社内調整のみを行うだけで良く、業務の効率化を図る事ができた。

今後の展開

引き続きオフショア ラボ契約でWebサイトのリニューアルを継続

山川氏は、本プロジェクトの成功により「今後の展開も明確になりました。Webサイトのデザインや大規模改修を行う際には、デザインチームと技術チームを分けて進めようと考えています。サイバーテックのセブITアウトソーシングセンターには、技術チームの核になって頂き、我々とデザインチーム双方をリードして頂きたいです」(山川氏)。

同社は、現在もオフショア ラボ契約を継続し、エンジニアを継続的に確保している。同社にはリニューアルやプラットフォームの統一を控える事業系のWebサイトが多数存在するため、今後はセブITアウトソーシングセンターのエンジニアの体制をさらに拡大していく方向を示している。

お客様プロフィール

日本アジアグループ株式会社

日本アジアグループ株式会社 会社前での写真
〒100-0005 東京都千代田区丸の内三丁目1番1号 国際ビル

  • 設立:1988年3月
  • 資本金:39億95百万円
  • 事業内容:空間情報事業、グリーンエネルギー事業及び森林活性化事業

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