RIAを使った動画管理システム

株式会社フジミック様

新しい技術へのチャレンジとして、XMLデータベースのタスクフォースを結成し、様々なプロトタイプシステムを制作。Web技術とXML技術を組み合わせた柔軟性と、RIAベースの親しみやすいインタフェースを持つ「シェイプFlashシステム」「絵描き歌アプリ」などの反響が良く、急遽「動画ソリューション」としてビジネス展開を図る事になった。

RIAを使った動画管理システム

Adobe Flash NeoCore

株式会社フジミック

RIA+NeoCoreで、新しい開発スタイルを確立。
動画ソリューションへ展開を図る。

携帯サイト・デジタル放送におけるコンテンツ制作を中心としたデジタルコンテンツ事業とシステムインテグレーション事業を展開する株式会社フジミックでは、XMLデータベース(XML DB)研究のためのタスクフォースを結成し、XMLデータベースの特性を生かしたプロトタイプシステムを制作した。今回は、タスクフォースを推進したキーマンの方々に、導入の背景からシステム概要及び成果について話を伺った。
※RIA=Rich Internet Applicationの略

株式会社フジミック様画面キャプチャ
●資料連動型動画閲覧アプリ

背景

新しい技術へのチャレンジ。XMLデータベースのタスクフォース結成の背景。

株式会社フジミック/渡部郁夫氏の写真株式会社フジミック(以下、フジミック)は、「楽しくなければ、仕事じゃない」をモットーに、フジサンケイグループのIT企業として、デジタルコンテンツ事業を柱に、様々な情報サービスをグループ企業に提供している。

また、民間企業や官公庁に対しても、人事給与、就業管理、会計システムのシステムインテグレーションや、化粧品メーカーとの共同研究をベースにした肌カウンセリング支援システムを展開するなど、様々な顧客ニーズに応えている。

最近では、デジタルサイネージなど最先端の広告システムのインテグレーションも手掛けるなど、最新技術と最先端マーケットを意識した取組みに余念がない。

今回、同社でXMLデータベースのタスクフォースが立ち上がったのは、サイバーテックとの情報交換の場がきっかけであった。

「2005年頃、Web2.0をはじめとする新しいWeb技術の潮流がIT業界を席巻する中で、新しい取り組みを模索していました。ちょうど、サイバーテックの橋元社長と情報交換する機会があり、XMLデータベースの可能性を感じ、すぐにXMLデータベースのタスクフォースを立ち上げるべく、検討を開始しました。」(フジミック 専務取締役 渡部氏)


プロジェクトの概要

RDB的な発想からの転換。メンバが選んだXMLデータベースならではのシステムとは?

株式会社フジミック/大坂哲司氏の写真2008年4月に社内プロジェクトの一環として、XMLデータベースの研究開発タスクフォースが立ち上がり、各部門から8名のエンジニアが選抜された。メンバがこのタスクフォースのために割り当てられた時間は、通常のシステム開発業務の空き時間しかなく、XMLデータベースに関する開発経験がほとんどなかったメンバは、効率良く技術習得を行う必要があった。推進役であった、企画推進室部長代理の大坂氏は、次のように語った。

「まず、最初に始めたのがXMLデータベースについての基本技術の習得です。具体的には、サイバーテックさんに技術セミナーを3回開催して頂き、その後『XMLDB.JP』というXMLデータベースのポータルサイトを活用しました。特に、『XMLDB.JP』には、XPathやXQueryのサンプルプログラムだけでなく、開発ノウハウが数多く公開されていたので、効率良く基礎技術を習得することができました。」

タスクフォースのメンバである、フジミックの藤原氏は、開発するアプリケーションの検討の様子を次のように語った。

「当社が今まで業務で開発してきたシステムのデータベースはほとんどRDBでしたから、XMLデ-タベースで何を開発しよう、という議論が出た時も、最初は顧客管理や在庫管理といったRDBベースのシステムしか思い浮かびませんでした。しかし、XMLデータベースを使うのだからRDB的な発想を捨てよう、という意見が出た事で一気に議論が前向きな方向に進んだのです。その結果、RDBで管理されていないデータを、当社の強みであるFlashやajaxなどの軽量でリッチなアプリケーションから動かしてみる方向で意見がまとまったのです。」


システムの概要

RIAの自由度の高さとXMLデータベースの柔軟性は、最強の組み合わせ。

「シェイプFlashシステム」「絵描き歌アプリ」「RSS視聴アプリ」「資料連動型動画閲覧アプリ」。これらはタスクフォースで開発されたプロトタイプシステムの一部である。フジミックの得意分野であるRIAを使ったエンターテイメント系アプリケーションが次々と開発された。

株式会社フジミック/藤原裕司氏の写真「シェイプFlashシステム」について、開発者である藤原氏に話を伺った。

「一言で言うとニコニコ動画のようなアプリケーションです。Flashアプリ上で、サーバにアップロードした動画を再生する事が出来るのですが、その動画上にコメントを付加したり、マウスで図形を描画したり、様々な事ができます。

この「シェイプFlashシステム」では、再生中の動画にコメントや描画が書き込まれたタイミングで、座標位置、コメント、時間等のデータがリアルタイムにXML化され、XMLデータベース「NeoCore」に保存されます。書き込まれるメタデータの項目(つまり、XMLの属性)がコメントや図形の種類によって異なるため、事前にデータ項目を決めることができません。『NeoCore』は、スキーマレスでデータを格納できるのでデータベース設計を後回しにしたアジャイル開発が可能で、開発が楽でした。」

クライアントのFlashアプリケーション(Action Script)は、マウスの動きに連動して書き込まれた時間をタイムラインとしてXML化するため、Webサーバとのデータ通信にそのままXMLを使う事ができる。

さらに、Webサーバ側では、データベースに格納する際にSQLへのマッピングや加工を一切行う必要がないため、大量のInsert処理(ひとつの動画でレコード数にして1,000~2,000)が発生しても非常に高速なレスポンスが実現できた。「NeoCore」は、このようなタイムラインのデータの扱いにも優れている事が実証されたのだ。


システムの適用

「NeoCore」を利用した動画ソリューションへ発展。

本タスクフォースで作成した「シェイプFlashシステム」「絵描き歌アプリ」などは、Web技術とXML技術を組み合わせた柔軟性と、RIAベースの親しみやすいインタフェースが最大の特長である。これらのデモを行った反響が良かったため、フジミックでは急遽「動画ソリューション」としてビジネス展開を図る事になった。

「動画は視聴に時間がかかり、単に貯めただけでは利活用が進みません。我々の動画ソリューションは、動画のコンテンツ力を高めるため、『動画共有による新しい価値の創造』を支援します。また、コンテンツが貯まるとそのまま動画アーカイブとなり、価値の高い映像資産が出来上がります。」(大坂氏)

同社で検討中の動画ソリューションについて、その一部を語ってもらった。

「例えば、Webセミナーでの用途が考えられます。講演者の話に沿って、動画とパワーポイント等の資料を連動させ、スライドタイトルから興味ある内容だけ見ることができるようになります。また、メーカーの機器整備や保守点検業務における、動画マニュアルへの応用も適用用途の一つです。映像の中のある指定区間・指定位置に印やコメントを書き込む事で、動画マニュアルに現場のノウハウを取り入れることができます。」(大坂氏)

さらには、映像再生中に質問を出し、回答させる動画型「e-ラーニングコンテンツシステム」や、映像再生中のイベント情報(巻き戻し、早送りなど)を抽出・データ化することで、利用者の興味度合いを測定する「動画コンテンツ視聴評価システム」への発展も可能だと、同氏は語った。

成果と今後の展開

社内に新しい風を吹き込む、「NeoCore」。顧客への提案にも積極的に活用。

同社では、2008年11月に報告会を行い、その取り組みが全社的に認知され、大きな成果を得た。タスクフォースで作りだされたプロトタイプの開発を次のように振り返る。

「設計段階でデータベースの設計をきっちり決めなくて良い、という『NeoCore』のメリットは十分に享受する事が出来たと思います。顧客向けのアプリケーション開発は、レビューと修正の繰り返しです。特にRIA開発では、画面デザインや動きに関する細かい要望に対する修正が何度も繰り返されます。RIAと『NeoCore』の組み合わせは、とりあえず動くものを素早く作る、というスタイルの開発案件に使う事ができ、それは顧客・開発者双方にとってメリットがあると思います。特にエンジニアのスキルアップとモチベーションアップの効果は大きかったです。」(大坂氏)

今後の展望として、「動画ソリューションは、動画を利用した教育資料や教育マニュアルの作成を支援するツールにとどまらず、動画による情報共有やコミュニケーションのためのツールとして、学校、官公庁や企業への販売を行っていく予定です。」(渡部氏)

これまでも、ユーザーを楽しませるコンテンツの提供を進めてきたフジミックの、柔軟な発想と、新しい技術を積極的に取り入れる姿勢に期待したい。

システム構成図

シェイプFlashシステム(動画ソリューション)

株式会社フジミック様 システム構成図

お客様プロフィール

株式会社フジミック

株式会社フジミック 写真
〒140-0002 東京都品川区東品川3-32-42 フジテレビ別館

  • 創立:1969年10月1日
  • 資本金:3億円
  • 株主:株式会社フジ・メディア・ホールディングス(100%)
  • 社員数:277名(男性219名/女性58名)※2009年4月現在
  • 売上高:127億49百万円(2007年度実績)
  • 事業内容:システムインテグレーション事業、ネットワークインテグレーション事業、デジタルコンテンツ事業、フジテレビ様の業務システム構築運用、放送関連の業務支援、字幕放送支援、民間企業や官公庁のシステム構築、化粧品メーカー肌カウンセリング支援システムの展開
  • URL:http://www.fujimic.com/

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