大規模WebサイトのBPO(運用・運営代行)

CMSの導入を成功させた国内大手コンピュータ総合メーカーN社では、海外子会社との英語によるやりとりも含め、海外オフショア委託によりWebサイトのBPO(運用・運営代行)を実施することにした。 切り分けは、デザインや企画などの上流部分を社内で行い、実装部分を委託するという方法を採用、繁忙期の対応もオフショア委託で吸収可能でありながら、Webサイトのリーズナブルな運用体制を構築することに成功した。

大規模WebサイトのBPO(運用・運営代行)

N社

サイバーテックでは、WebサイトのBPO(ビジネス・プロセス・アウトソーシング)として、大規模なCMS(Web CMS)の運用を代行している。HTMLやCSSを駆使したテンプレート改修や、元原稿からテキストと画像を抽出してCMSに投入するコンテンツ修正まで、その業務は多岐にわたる。

背景

急増するWebサイトのBPO(運用アウトソーシング)

国内大手コンピュータ総合メーカーのグループ会社であるN社は、親会社・国内グループ会社・海外現地法人など合わせて100以上のグローバルWebサイトをCMSで運用管理している。さらにN社は、Web制作だけでなく、Webプロモーションや販促マーケティングを一手に引き受けているため、コンテンツの見直しや改訂は頻繁に発生する。

このように大規模であり、かつグローバル展開がされているWebサイトの運用は、企画提案やディレクション、プロジェクト管理業務の業務量が多くなるため、CMS自体のオペレーションをWebサイトのBPOという形で切り出した体制の方が一般的にスムーズに進む。Webサイトにまつわる専門性も高まっている背景もあり、Webページの新規作成や既存ページの改訂といった、コンテンツを実際にCMSに投入する運用業務に関してはBPOという形でアウトソースする企業が増加している。

課題

企画提案やディレクション業務に集中したい

サイバーテックによるWebサイトリニューアル後、N社では、Webサイトの運用を全て自社で行っていた。しかし、以下のような様々な課題が発生したため、社内はデザイン企画提案やディレクション業務に集中し、CMSにコンテンツを投入する部分はBPOという形でパートナー企業にアウトソースする方向性を検討し始めた。

  • サイト毎にコンテンツ運用フローが異なりディレクション業務が増加
  • 複数の制作案件が並行、かつ年度末に集中するため、制作のリソースが毎年不足する
  • 海外現地法人とのやり取りは英語が必要となり、翻訳担当者が別途必要

特に、CI(コーポレートアイデンティティ)の変更によるコンテンツやテンプレートの変更・大規模な自社イベントの開催前・新製品の発売前などは、社内担当者の業務量はピークに達し、残業や休日出勤が頻繁に発生していた。

Webサイトの運用アウトソース先の選定ポイント

N社のWebマスターと担当ディレクターは、WebコンテンツのBPO(運用業務のアウトソース化)を検討するにあたり、以下のようなポイントを重要視した。

  • HTML,JavaScript,CSSなどのWeb実装力+CMSの知見
  • 複数の制作案件を並行でこなせるリソース
  • コンテンツ登録や画像加工などの単純作業も実施できる柔軟性
  • 適正かつ安価なコスト
  • 将来的に英語でのサポート窓口業務も委託可能な事

N社は当社も含めた形でアウトソース先を数社に絞り込み、本格的な選定を開始したが、サイバーテックのCMS・Web運用事業は、沖縄とフィリピンの2拠点で必要なBPO業務を分担して担当する事ができ、かつWebコンテンツの移行作業の実績が豊富にあったことから、引き続きサイバーテックにWebコンテンツの運用も依頼することになった。また、サイバーテックは、本Webサイトのリニューアルにおいても、N社の元で大量のコンテンツ移行作業を1年以上にわたり実施した実績があり、Webサイトそのものに対する知見と経験が豊富であった事も安心材料となった。

様々な業務を依頼できる、オフショア・ラボ契約~BPO(Webコンテンツ運用)

N社がサイバーテックに委託したBPO業務の一部を紹介する。
N社はサイバーテックに対して3名~5名のエンジニアとオペレータを長期間確保する「ラボ契約」を締結している。N社は、確保したエンジニアとオペレータのスキルで実施可能なBPO業務であれば、Webサイトの運用業務に限らず、どのような内容の業務でも依頼することができ、さらに長期間固定することでノウハウを蓄積させる事ができる。また、ピーク時は「スポット契約」で1人1か月単位の要員追加を行っている。

  • コンテンツの改訂・CMSへの登録
    HTMLを微調整しながらコンテンツをCMSに投入し、チェックする。主にHTMLコーダーが担当する。なお、登録後のページチェックは日本人チェッカーが担当する。
  • ランディングページなど静的ページの作成/HTML制作
    テンプレートとなるHTMLを組み直してランディングページを作成する。JavaScriptやCSS、JQueryなど最新のWeb技術を持つエンジニアが担当する。
  • 画像加工、レタッチ
    Webサイトで使用する画像仕様に元データを加工する、といった業務は、オペレータが担当する。
  • バリデーションチェック
    ブラウザ毎の見栄えや表示不具合などを発見し、テンプレートの改修を行う。
  • 英語コンテンツの翻訳と翻訳後のコンテンツのCMS登録
    海外現地法人のWebサイト向けコンテンツの元原稿を翻訳(日→英)し、CMSに登録する。
概要 国内大手コンピュータ総合メーカーの大規模グローバルWebサイトのコンテンツ運用を約4年にわたり実施。3名~6名のHTMLコーダー、オペレータを作業量に合わせて契約
ボリューム 月間数百~数千ページのコンテンツのコーディングや図版や画像の加工
ツール HTMLエディタ, Adobe Photoshop, OneNEC(CMS)

今後の展開とお客様の要望

BPOからグローバルWebオペレーションセンターへ

N社は、サイバーテックのCMS・Web運用事業を活用し、社内業務の標準化と効率化、さらにはピーク時の対応を、品質を落とすことなく実現した。N社の担当ディレクターは次のように語る。

「サイバーテックのCMS・Web運用事業やBPOは、様々な業務を受け入れてもらえるので非常に重宝しています。国内のデザイン会社さんや印刷会社さんは、デザインや販促系の制作は得意ですが、制作やオペレーション系のBPO業務を効率良くこなすことについては、サイバーテックの方が慣れていると思います。日本人スタッフが常駐していることもあり、通常のコミュニケーションは、プロジェクト管理ツールであるBacklogをメインに、メールとスカイプを併用すれば十分です」。

情報管理やセキュリティ管理については、既に実施している定期的なオペレータ教育とデータ暗号化を継続しつつ、これらを徹底強化することで、グローバルサイトのサポート窓口など、委託する業務の幅を広げていきたいと考えている。

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