オフショア実施国としてはフィリピンを決定、しかし価格面で問題が

オフショア委託をする対象国としてはフィリピンに決定しましたが、どこの都市で実施するか、ということは未決定でした。

第一候補は首都であるマニラというのが王道ですが、想像以上に大都市であり、中心部であるマカティ地区は高層ビルがそびえたつ状況。したがって物価水準もそれなりに高いものがありました。それはベトナムのホーチミンよりも町は発展しており、当時のマニラの物価水準はホーチミンをしのぐ状況にありました。さらに、マニラは治安面においても不安があり、国としてフィリピンを第一候補としたものの、マニラは見送ることに決めました。

そうすると、正直ちょっとベトナム、という事も頭によぎりましたが、ではフィリピン国内において2番目に大きな都市はどこか、という観点でリサーチを開始しました。そうすると、セブシティという場所がある、ということを知ります。

現在はセブ=リゾートというイメージと同じぐらい、「セブ=スカイプ英会話」というイメージが定着しているかと思いますが、当時は英会話ビジネスなど全く立ち上がっておらず、リゾートとしても現在と比較してまだまだマイナーなエリアでした。私は候補地としてセブ島が提案されてきた当初、皆さんと同じような第一印象の「リゾートエリアしか無いのでは?」と思いましたが、先発隊からの情報では、単なるリゾートエリアではなく、むしろリゾートエリアは少し離れた別の地域(島)にあり、セブシティは実際2番目に大きな都市であろう、という話であったため、私も実際渡航して確かめることにしました。

当時は空港もセキュリティがあるかないか微妙な状態で、セブシティには、電車はおろか、ポンコツの車が整備不良のような真っ黒な排気ガスを出しながら往来しているような田舎町でした。今のセブ島からは想像がつかないかもしれませんが、当時はスコールが来ると、どこからともなく人が出てきて、石鹸でごしごし体を洗う様子が見られました。そのような状況であったため、日系の独立系IT企業は全くといって良いほど、進出していませんでした。

そのような状況であるため、とても魅力的であったのが「物価」です。当時のマニラと比較すると、おおよそ半分ぐらいの物価であり、それは人月単価にも直結し、当時でシニアエンジニアが人月15万円ほどで依頼できるような水準でした。

ただ、街が発展していない、ということは、インフラの整備が遅れており、停電は日常茶飯事、ネット接続もメインの手段がダイアルアップという状況でした。当時はまだ「スカイプ英会話」というビジネスが無かった時代ですが、むろんそのようなサービスを提供できるレベルには程遠いインフラ環境でした。

ちなみに、フィリピンとベトナム、それぞれの国の2大都市は、以下となります。
ベトナム 1位:ホーチミン、2位:ハノイ
フィリピン 1位:マニラ、2位:セブ

現地の物価水準が開発費(単価)に影響しますが、国全体の物価ではなく、実施地域により全く物価水準が異なります。上記4都市を物価の高い順番に並べると、

1位:マニラ
2位:ホーチミン
3位:ハノイ
4位:セブ

という状況です。かつ、上記4都市の中でもダントツでマニラの物価が高い印象でした。国としてはフィリピンを選択していましたが、ベトナムという迷いも若干ある中、フィリピン第2の都市とはいえ、ホーチミンやハノイよりも物価が安いという事は非常に魅力的でした。

セブはどうしてもリゾートエリアというイメージがあり、そちらの急激な発展、というリスクも考えましたが、リゾートエリアは実はセブ島に存在せず、となりにある別の島(マクタン島)に存在しており、島自体はセブ島とは比べ物にならないぐらいまだまだ未開の地、という感じでした。したがって、少なくとも上海で見たような、急激な経済発展は無いであろう、という結論を下しました。実際、上海では渡航をするたびに都市が発展していましたが、セブシティは余り変わらず、物価も安定していました。
※ただし現在は発展著しく、空港もすっかりリニューアルされ、立派な国際空港になりました。

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